リーフアクアリウムでの基礎成分の重要性
コーラルリーフアクアリウムシステムを成功させるには、主要、中間、微量元素がサンゴに必要とされる濃度で安定・維持しているかが重要となります。多くの元素が理想的な水質の維持に重要な役割を持っていますが、その中の幾つかは、リーフアクアリウムの全体的な安定に特に重要な役割を果たしています。それらは、リーフ環境の「基礎」を担う3大成分、カルシウム(Ca-2)、マグネシウム(Mg-2)、重炭酸塩(HCO3-2)です。これら3つの成分は海水の化学的性質(pHの安定・アルカリ度・海水のイオン強度)やサンゴにおける多くの生物学的プロセス(骨格の形成・イオン交換・光合成)に大きく影響を与えます。
骨格形成
サンゴは骨格形成と呼ばれるユニークなプロセスで自分の骨格を作ります。このプロセスでサンゴの軟部組織内の特別な細胞の層は、この3つの基礎成分(カルシウム、マグネシウム、重炭酸塩)と他の成分(ストロンチウム、バリウム)を「石灰化センター」と呼ばれる炭酸塩の網状組織(アラゴナイト)が形成される特別なエリアへ輸送、分泌、濃縮します。
イオンの移送は海水中と石灰化センターの両方から複数の経路を通り行き来しているため、このプロセスは非常に複雑です。細胞膜をただ通る受動的拡散のように、幾つかの経路は受動的ですが、他のプロセスは、膜の「ポンプ」や運搬タンパク質による能動的拡散のように、より活動的でエネルギッシュな方法が必要となります。これは、サンゴに大量のエネルギーを必要とします。イオンのコンスタントな交換が骨格形成には必要となります。そうでないと、サンゴは安定的で健康的な骨格を作ることができません。石灰化センターでは重炭酸塩とカルシウムが凝結し、炭酸カルシウム(CaCO3‐アラゴナイト)となります。プロセスの間、たくさんの陽子(H‐)が放出されますが、サンゴの細胞にポンプバックされるので、pHは9.8〜10.3と高く維持されています。この高いpHがCaCO3の凝結を可能としていますが、ここでpHが高くなかった場合、サンゴの骨格は溶け始めてしまいます。
では、リーフファンデーションプログラムはサンゴの骨格形成をどのようにサポートしているでしょうか?
自然界のサンゴ礁では、サンゴの成長や健康、色彩を生み出す成分は事実上無尽蔵に供給されます。しかし、リーフアクアリウムではこれらの成分は急速に消費され、サンゴの成長に対する制限要素になります。もし、定期的に測定や補給が行われていない場合、それらの成分はサンゴに致命的なレベルまで落ち込むでしょう。よって、基礎成分の濃度のモニタリングや調整は、安定的で力強いサンゴの成長促進、または、色彩の向上のための水質を実現するために必要不可欠です。レッドシーのファンデーションプログラムでは、飼育水のイオンバランスを崩すことなく、長期的に相互補完するよう調剤された、最適でバランスの取れた添加剤により、リーフアクアリウムの基礎成分の維持と補給を完璧に行うことができます
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